プロ野球には、若手選手が経験を積む場や、成績が振るわない選手やケガから復帰を目指す選手の調整の場として、ファーム(2軍)があります。
プロ野球を観戦していると、1軍の試合だけでなく、ファームの試合にも興味が湧いてくるかもしれませんね。
そこで今回は、プロ野球初心者の方にもわかりやすいように、ファーム(2軍)の役割や1年間の流れについて解説します。
これをきっかけに、ファームの試合にもぜひ注目してみてくださいね!
◎プロ野球のファーム(2軍)戦の視聴方法はこちらの記事をご覧ください。
プロ野球のファームとは

プロ野球の「ファーム」とは、1軍の下にある2軍や3軍などの下部組織のことを指します。
プロ野球では、1軍の試合に出場できる選手の枠が決まっており、その上限は31名です(2025年現在)。
それ以外の選手はファームで試合や練習を続けながら、1軍昇格を目指します。
ファームは、若手選手が試合経験を積んだり、練習を重ねたりする場であると同時に、調子を落とした選手が再調整を行う場所でもあります。
また、ケガをした選手がリハビリを行うこともあります。
ちなみに、「ファーム(farm)」はもともと「農場」を意味する英語です。
若手選手を農作物のように時間をかけて育てることから、この名称が使われるようになりました。
3軍のある球団
プロ野球の各球団は支配下選手(最大70名)のほかに、育成選手という区分があります。
育成選手が多い球団では、2軍の下にさらに3軍を設置して、選手が練習や試合を行える環境を整えています。
現在、3軍を設置している球団は以下の通りです。
- 3軍を持つ球団:巨人、ソフトバンク、オリックス、西武
こうした球団では、競争が激しく、2軍の試合に出場するのも簡単ではありません。
◎育成選手について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ファーム・リーグは3地区制(2026年より)

プロ野球のファーム(2軍)は、1軍のように「セ・リーグ」「パ・リーグ」といったリーグ分けはありません。
2025年まではイースタン・リーグとウエスタン・リーグの2リーグ制でしたが、2026年からは「ファーム・リーグ」として1リーグ制に再編されました。
新体制では、その中で東地区・中地区・西地区の3地区に分かれて編成されています。
各地区の所属球団は以下のとおりです。
■東地区
- 北海道日本ハムファイターズ
- 東北楽天ゴールデンイーグルス
- 千葉ロッテマリーンズ
- 東京ヤクルトスワローズ
- オイシックス新潟アルビレックスBC
(2軍のみ参加)
■中地区
- 埼玉西武ライオンズ
- 読売ジャイアンツ
- 横浜DeNAベイスターズ
- 中日ドラゴンズ
- ハヤテベンチャーズ静岡
(2軍のみ参加)
■西地区
- オリックスバファローズ
- 阪神タイガース
- 広島東洋カープ
- 福岡ソフトバンクホークス
東地区・中地区が5チーム、西地区が4チームとなります。
東地区の本拠地
東地区には、日本ハム、楽天、ロッテ、ヤクルト、オイシックスが所属しており、パ・リーグの球団がやや多い構成となっています。
各チームの本拠地は、関東を中心に、新潟や宮城にも点在しています。
ここでは、東地区に所属するチームの本拠地と所在地を一覧でまとめました。
| チーム名 | ファーム(2軍) 本拠地 | ファーム 本拠地所在地 |
|---|---|---|
| 北海道日本ハム ファイターズ | ファイターズ 鎌ヶ谷スタジアム | 千葉県鎌ケ谷市 |
| 東北楽天ゴールデン イーグルス | ・楽天イーグルス利府球場 ・森林どりスタジアム泉 | ・宮城県利府町 ・仙台市泉区 |
| 千葉ロッテ マリーンズ | ロッテ浦和球場 | さいたま市南区 |
| 東京ヤクルト スワローズ | ヤクルト戸田球場 | 埼玉県戸田市 |
| オイシックス 新潟アルビレックスBC | HARD OFF ECO スタジアム新潟など | 新潟市中央区 |
中地区の本拠地
中地区には、西武、巨人、DeNA、中日、ハヤテが所属しており、セ・リーグの球団が多い構成となっています。
各チームの本拠地は、関東と東海地方に位置しています。
ここでは、中地区に所属するチームの本拠地と所在地をまとめました。
| チーム名 | ファーム(2軍) 本拠地 | ファーム 本拠地所在地 |
|---|---|---|
| 埼玉西武 ライオンズ | CAR3219フィールド | 埼玉県所沢市 |
| 巨人 (読売ジャイアンツ) | ジャイアンツタウン スタジアム (Gタウン) | 東京都稲城市 |
| 横浜DeNA ベイスターズ | 横須賀スタジアム | 神奈川県横須賀市 |
| 中日ドラゴンズ | ナゴヤ球場 | 名古屋市中川区 |
| くふうハヤテ ベンチャーズ静岡 | ちゅ〜る スタジアム清水 | 静岡市清水区 |
西地区の本拠地
西地区には、セ・リーグの阪神・広島、パ・リーグのオリックス・ソフトバンクといった西日本の球団が所属しています。
ここでは、西地区に所属するチームの本拠地と所在地をまとめました。
| チーム名 | ファーム(2軍) 本拠地 | ファーム 本拠地所在地 |
|---|---|---|
| オリックス・ バファローズ | 杉本商事バファローズ スタジアム舞洲 | 大阪市此花区 |
| 阪神タイガース | 日鉄鋼板 SGLスタジアム尼崎 (SGLスタジアム) | 兵庫県尼崎市 |
| 広島東洋カープ | 由宇球場 | 山口県岩国市 |
| 福岡ソフトバンク ホークス | タマホーム スタジアム筑後 (タマスタ筑後) | 福岡県筑後市 |
ファーム(2軍)のみのチーム
2軍は、1軍同様にセ・パ両リーグの12球団と2軍のみ参加している2球団を加えて、合計14球団です。
ファームのみ参加しているのは以下の球団です。
- オイシックス新潟アルビレックスBC
(東地区) - ハヤテベンチャーズ静岡
(中地区)
オイシックスやハヤテの選手は、NPB(日本野球機構)の1軍公式戦には出場できません。
ただし、過去にNPBの12球団(セ・リーグ、パ・リーグ)でプレー経験がある選手は、7月31日までに他球団へ移籍すれば、1軍の試合に出場できます。
一方、12球団に在籍経験のない選手は、高校生や大学生と同様に、NPBドラフト会議で指名される必要があります。
ドラフト会議について詳しくは以下の記事をご覧ください。
ファーム(2軍)の1年間の流れ

ファームの1年間の流れは基本的には1軍とほぼ同じです。
2026年のファームの1年間の流れをまとめました。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 2月中 | 春季キャンプ |
| 3/3(火)~3/12(木) | 春季教育リーグ |
| 3/14(土) | 開幕戦 |
| 7/27(月) | フレッシュオールスターゲーム |
| 9/27(日) | ファーム公式戦終了 |
| 10月中 | ファーム日本決定戦 |
| 10月中 | フェニックスリーグ (秋季教育リーグ) |
ファームリーグは、3月14日(土)に開幕し、1軍よりも一足早くシーズンが始まります。
基本的には同一リーグ内での対戦が中心ですが、リーグの枠を超えたファーム交流試合も行われます。
開幕前には、ファーム版のオープン戦ともいえる「春季教育リーグ」が開催されます。
また、7月のオールスターゲーム前には、選抜メンバーによる「フレッシュオールスター」も行われます。
ファームの公式戦は9月27日(日)まで続き、シーズン終了後には各地区の上位チームが対戦する「ファーム日本選手権」が開催されます。
さらに10月には、翌シーズンに向けて公式戦の出場機会が少なかった若手選手の育成を目的とした「フェニックスリーグ」が宮崎で行われます。
ファームの試合中継
ファーム(2軍)の試合は、1軍と同様にテレビ・ネットで試合中継が見られます。
1軍ほどではありませんが、スカパー!プロ野球セットやパ・リーグTVなど多くのサービスで配信しています。
ファームの試合中継の詳細はこちらの記事をご覧ください。
プロ野球 ファーム公式戦のルール

プロ野球のファーム公式戦は、基本的に1軍と同じルールで行われます。
ただし、ファームならではの特徴もあります。主なポイントは以下のとおりです。
- ファーム公式戦に出場できる選手
- 対戦カードの組み方
- 開催球場
(基本各本拠地で開催) - 試合開始時間
- DH制(指名打者制)
- 雨天時の場合
- ファームの順位の扱い
それぞれ詳しくみていきましょう。
ファーム公式戦に出場できる選手
ファーム公式戦には支配下登録(70名)の選手は1軍出場登録をしている選手も含め、全員出られます。
育成選手は1試合につき、原則5名まで出場可能です。
ファーム公式戦の対戦カードの組み方
ファーム公式戦は基本的にそれぞれの地区内での対戦となります。
ただし、各地区の垣根をこえた「ファーム・リーグ 交流戦」が不定期で行われます。
開催球場(基本2軍本拠地で開催)
プロ野球の2軍(ファーム)の公式戦は、基本的に各球団の2軍本拠地で行われます。
2軍の球場は、収容人数が300人〜4,000人ほどと、1軍に比べて小規模です。
ただ、近年は施設の整備が進み、福岡ソフトバンクの「タマスタ筑後」、読売ジャイアンツの「Gタウンスタジアム」、阪神タイガースの「SGLスタジアム」など、3,000〜4,000人規模の球場も増えています。
本拠地以外での開催も
地域とのつながりを深めるため、年に数回は地方球場で試合が行われることもあります。
例えば、2026年4月24日(土)・25日(日)の阪神vsオリックス戦は、高知県の安芸市営球場で行われます。
また、1軍の本拠地で2軍の公式戦が開催されることもあり、ファンにとっては特別な機会となります。
試合開始時間
2軍の公式戦は、平日・休日を問わず、基本的にデーゲームで行われます。
そのため、試合開始時間は12:30または13:00が一般的です。
以前は夏場でもデーゲームが主流でしたが、最近ではナイター設備のある球場も増えてきて、18:00開始となるケースが増え、1軍の試合と同じ時間帯で開催されることもあります。
DH制(指名打者制)
ファームの試合ではDH制(指名打者制)は採用されます。
ただし、DH制を使うかどうかは試合ごとに各球団で決まられます。
セ・リーグに所属している球団は、1軍にあわせてDH制を使わないケースがあります。
雨天時の場合
2軍公式戦は基本的に屋外球場で行われるため、雨天の場合、中止になることがあります。
中止となった場合、1軍とは異なり、再試合は行われません。
そのため、年間の試合数は球団により異なります。1球団あたり年間130〜140試合程度です。
ファームの順位の扱い
ファームも1軍同様に、各地区ごとで順位が付きます。
ただし、球団ごとに試合数が異なるため、1軍で活躍する選手を育成の場ということもあり、2軍の順位はさほど重視されません。
プロ野球のファーム(2軍)について よくある質問

プロ野球のファーム(2軍)についてよくある質問をまとめました。
プロ野球でファームとは何ですか?
プロ野球のファームは、若手選手が野球選手としての実力をつける場であります。
また、1軍で成績を残せなかった選手やケガや故障した選手の調整する場でもあります。
二軍とファームの違いは何ですか?
ファームは2軍に限らず、3軍、4軍を含めた1軍の下部組織を意味します。
プロ野球のファーム(2軍)は何チームありますか?
プロ野球のファーム・リーグに所属しているチームはセ・リーグ、パ・リーグの12チームとオイシックス新潟とくふうハヤテの合計14チームあります。
プロ野球のファーム公式戦の観戦は有料ですか?
プロ野球のファーム公式戦は無料で観戦できる場合もありますが、近年では有料のケースが増えています。
ただ、チケットの代金は、1軍戦よりも割安です。
ファームの試合はテレビ・ネットで視聴できますか?
ファームの試合はスカパー!やパ・リーグTVなどのサービスで視聴できます。
詳しくは別記事「ファーム中継をテレビ・ネットで見る方法」で紹介しています。
今回は、プロ野球のファーム(2軍)について紹介しました。
2026年からファームが1リーグ3地区制となり、地区の垣根を超えた交流戦も行われます。
1軍だけでなく、ファーム(2軍)の試合もチェックしてみてくださいね。
お時間があればあわせてどうぞ




