【2025-2026】プロ野球ポスティング制度をわかりやすく解説|海外FAとの違い・譲渡金まとめ

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プロ野球ポスティング制度

大谷翔平選手や山本由伸投手など、日本のプロ野球からメジャーリーグへ挑戦する選手が増えています。
その移籍方法のひとつが「ポスティング制度」です。

ただ、この制度は仕組みや譲渡金などが少し複雑で、海外FAとの違いも分かりにくい部分があります。

この記事では、ポスティング制度の流れや譲渡金の仕組み、海外FAとの違いをわかりやすく整理して解説します。

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ポスティング制度とは

ポスティング制度とは

ポスティング制度というのは、プロ野球選手が日本の球団から海外の球団に移るときに使われるルールです。

ここでは、ポスティング制度の仕組みや目的を、わかりやすく紹介していきます。

ポスティング制度のしくみ

ポスティング制度は、海外FA権を持たないプロ野球選手が、メジャーリーグなどの海外球団に移籍したいときに、所属球団の承認をもらって利用できるルールです。

選手がポスティングされると、MLB球団との交渉が行われ、契約が成立すると、契約金額に応じて譲渡金が元いた球団に支払われます。

ただし、この制度は球団のOKが前提なので、選手が希望しても球団が認めないと使えません。
移籍のタイミングは、球団の状況や選手の実績によって決まります。

ポスティング制度による移籍の流れ

ポスティング制度は以下の流れで行われます。

  1. 所属球団がポスティングを容認する
  2. 球団は期間内にNPB(日本野球機構)コミッショナーに通知
    (2025年は11月1日~12月15日)
  3. 通知の翌日から45日間、MLBのすべての球団と交渉可能
  4. 交渉成立の場合、譲渡金が支払われる

期限内に交渉が成立しない場合、もともといた球団と再契約になるケースが多いですが、自由契約となる場合もあります。

ポスティング制度の譲渡金

ポスティング制度の譲渡金

ポスティングによって球団に支払われる譲渡金の金額の計算方法は少しややこしいです。

譲渡金の金額はメジャー契約とマイナー契約で異なります。

メジャー契約になるためには、25歳以上でかつ日本プロ野球に6年以上の在籍が必要です。

25歳未満もしくはプロ在籍6年未満の場合、マイナー契約に限定されます。

譲渡金は契約合意した球団から今まで所属していた球団に一括もしくは分割で支払われます。

メジャー契約の場合の譲渡金

メジャー契約の譲渡金は、契約金・年俸・バイアウト額などを含めた「契約総額」に応じて段階的に算出されます。金額が大きくなるほど、球団に入る譲渡金の割合が変動する仕組みです。

譲渡金は以下の4つの合計で決まります。

譲渡金の金額=A+B+C+D
A:総額の2,500万ドルまでの部分…20%
B:2,500万ドル超〜5,000万ドルの部分…17.5%
C:5,000万超の部分…15%
D:出来高の部分…15%

計算例

契約金+年俸=5,500万ドル,出来高=1,000万ドルの場合、計算は以下の通りです。

  • A(0〜2,500万ドル):2,500万ドル × 20% = 500万ドル
  • B(2,500万ドル超〜5,000万ドル):2,500万ドル × 17.5% = 437.5万ドル
  • C(5,000万ドル超の500万ドル):500万ドル × 15% = 75万ドル
  • D(出来高1,000万ドル):1,000万ドル × 15% = 150万ドル

合計:500 + 437.5 + 75 + 150 = 1,162.5万ドル

マイナー契約の場合の譲渡金

マイナー契約の場合は、契約金の25%とメジャー契約に比べてシンプルです。

計算例

契約金が600万ドルの場合、計算は以下のとおりです。

譲渡金=600万ドル×25%=150万ドル

ポスティング制度と海外FAの違い

ポスティング制度と海外FAの違い

メジャーリーグに移籍する方法にはポスティング制度の他に海外FAがあります。

海外FAは、1軍登録期間が9年を超えた選手が国内外の各球団に自由に移籍できる制度です。

海外FAとポスティング制度の大きな違いは次の3つです。

  • 権利が行使できる対象
  • 行使するのに必要な年数
  • 譲渡金

ポスティング制度と海外FAの比較表

ポスティング制度と海外FAの違いを、まず比較表でまとめます。
主な比較項目は「権利行使までの年数」や「譲渡金の有無」などです。

スクロールできます
ポスティング海外FA
権利を行使
できるのは?
球団選手本人
公使するのに
必要な年数
制限なし※1軍登録
9年
交渉期間MLB球団へ公示した
翌日から45日間
特になし
譲渡金ありなし
※25歳未満もしくはプロ6年未満はマイナー契約

海外FAでMLBへ移籍した場合、所属球団には譲渡金が一切入りません。
そのため、球団側は海外FA取得の1〜2年前にポスティングを認めることが多くなっています。
また、大谷翔平選手や佐々木朗希投手のように、特例的に早期ポスティングを認めるケースもあります。

FA制度について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ポスティング制度のメリット・デメリット

ポスティング制度には、選手と球団それぞれにメリットとデメリットがあります。

選手側のメリット・デメリット

ポスティング制度を使うと、FAを待たずに若いうちからMLBに挑戦できます。
契約が決まれば高額契約のチャンスもあります。
ただし、球団が申請を認める必要があり、交渉期間は45日間と短期間です。

メリット

  • 若いうちにMLB挑戦できる
  • 高額契約のチャンスがある

デメリット

  • 交渉期間は45日間と短い
  • 球団が申請を認めない場合は挑戦できない

球団側のメリット・デメリット

ポスティング制度を使うと、球団は選手の海外挑戦を支援できます。また、譲渡金を受け取れることが最大のメリットです。選手の挑戦を後押しする姿勢を示せる点も、付加的なメリットと言えます。

一方、主力選手が早く流出すると、戦力が落ちたり観客動員に影響が出ることがあります。さらに、流出選手の補強にはFAや外国人選手獲得の費用がかかる場合があります。

メリット

  • 譲渡金を受け取れる
  • 選手の海外挑戦を支援できる(柔軟な姿勢を示せる)

デメリット

  • 主力選手の早期流出による戦力低下
  • 観客動員やチーム成績への影響
  • 補強費用がかかる場合がある

ポスティング制度の主な事例

ここでは、2025年にポスティング申請を行った選手と、過去5年間にポスティングで移籍した主な選手を紹介します。

2025年にポスティング申請を行った選手

2025年のポスティング申請を行った選手です。

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選手名所属球団
(2025年)
ポジション交渉期間去就状況(最新)
村上 宗隆ヤクルト内野手2025年11月8日
〜12月22日
ホワイトソックス
2年契約
今井 達也西武投手2025年11月19日
〜2026年1月2日
アストロズ
3年契約
岡本 和真巨人内野手2025年11月21日
〜2026年1月4日
ブルージェイズ
4年契約
髙橋 光成西武投手2025年11月21日
〜2026年1月4日
西武と再契約

ポスティング申請選手の動向は、移籍市場が最も注目される時期のひとつです。
各選手の移籍や残留が確定次第、表内の「去就状況」を更新していきます。

過去5年の主なポスティング移籍一覧

過去5年間にポスティング制度を利用してMLBに移籍した、注目の選手をまとめました。

スクロールできます
年度選手名日本での
所属球団
契約球団
2020 有原 航平日本ハムレンジャーズ
2021鈴木 誠也広島カブス
2022吉田 正尚オリックスレッドソックス
2023山本 由伸オリックスドジャース
今永 昇太DeNAカブス
2024佐々木 朗希ロッテドジャース

表に挙げた選手以外にも、多くの選手が日本での実績を活かしてMLB挑戦を果たしています。

ポスティング制度|まとめ

ポスティング制度は選手にとって海外FAの取得を待たずにメジャーへ行けます。
また、球団にとっても譲渡金が支払われるというメリットがあります。

その一方、ポスティングシステムが使えるかどうかは球団に委ねられていますので、選手にとって公平な制度とはいえません。

ポスティングシステムも海外FAも改善の余地があるような気がします。

というわけで、今回はポスティングシステムを解説しました。

お時間があればあわせてどうぞ

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