【2024年版】プロ野球の現役ドラフトの仕組みを徹底解説

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プロ野球現役ドラフト

毎年12月に、出場機会に恵まれなかった選手の他球団への移籍を活性化する制度として、「現役ドラフト」が行われます。

当記事では、2024年の現役ドラフト日程や条件、指名順、現役ドラフトを経て活躍した選手を初心者にもわかりやすく解説します。

現役ドラフトを知ることで、プロ野球の新たな魅力を発見しましょう。

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現役ドラフトとは

現役ドラフトとは

現役ドラフトは、今いるチームで出場機会が恵まれない選手に新たな環境でチャンスを与える目的で作られた制度です。

現役ドラフトは2022年から毎年12月に行われ、2024年で3回目です。
従来の新人ドラフトとは異なり、現役選手を対象とする点が特徴です。

現役ドラフトは、MLBで行われている「ルール5ドラフト」を参考に作られています。

2軍で活躍しても、チーム事情で1軍に上がれない選手にはチャンスになるかもしれません。

2024年現役ドラフト日程

2024年の現役ドラフトは、12月9日(月)に行われます。

現役ドラフトは新人選手を獲得する「ドラフト会議(新人選手選択会議)」とは異なり、非公開で行われます。

現役ドラフトの結果は会議終了後にNPBより一斉に発表されます。

現役ドラフトの仕組み

現役ドラフトの仕組み

現役ドラフトの仕組みについて、次の2点を中心に詳しくみていきます。

  • 現役ドラフト対象選手
  • 現役ドラフトの指名方法

現役ドラフト対象選手

現役ドラフトは、各球団が最低2名以上、指名選手リストをNPB(日本野球機構)に提出する必要があります。

また、各球団はリストの中から最低1名以上獲得する必要があります

基本的に支配下登録選手は対象となりますが、以下にあてはまる選手は指名対象外です。

  • 外国人選手
  • 複数年契約選手
  • 来季年俸5,000万円以上の選手
    (1人は5,000万円以上1億円未満も可)
  • 過去にFA権を行使したことのある選手
  • FA資格選手
  • 2023年シーズン終了後にトレードで獲得した選手
  • 2024年シーズン終了後に育成から支配下になった選手

つまり、現役ドラフトの対象になるのは、複数年契約を結んでいないFA権を持ったことのない生え抜き選手が対象となります。

また、支配下登録選手を対象とした制度ですので、育成選手は含まれません。

対象者リストは非公開

現役ドラフトの対象選手のリストは非公開です。

現役ドラフトの対象になった際、球団から本人に伝えるのは、球団次第となります。

年俸5,000万円以上の選手を含めた場合、3人以上リストアップ

2023年から来季年俸5,000万円以上の1億円未満の選手をリストに含めた場合、3人以上選手リストに記載する必要があります。

現役ドラフトの指名方法

現役ドラフトの指名順は新人選手獲得のドラフト会議とは異なります。

現役ドラフト前に行われる「予備指名」と「本指名」の2段階で行われます。

予備指名

各球団はNPB(日本野球機構)からくる現役ドラフト対象者リストから、獲得希望選手1名に投票します。

投票終了後、獲得希望選手の総数が多い順に、暫定指名順位が決まります。

上記の表を例にすると、一番獲得票数の多いB球団が最初の指名権を獲得します。

獲得希望人数が同数の場合、ドラフト会議の2巡目の指名順(2024年シーズンの下位チームからの指名)となります。

本指名(1巡目)

現役ドラフトではまず暫定指名順位1位の球団から選手の指名が始まります。

B球団がC球団の選手を指名したとします。この場合、次の指名権はC球団に移ります。

2番目に指名できるのは、暫定指定順位2位のチームとは限りません。

つまり、指名された選手の所属する球団に指名権が映ります。

もし、C球団がB球団の選手を指名した場合、まだ指名をしていない残り球団の中で最初に集めた票数が多い球団に権利が移ります。

最後(12番目)に指名する球団は、まだ指名されていない球団の選手を獲得することとなります。

2巡目

希望球団がある場合、2巡目の指名が行われます。

2022年、2023年の現役ドラフトでは、1巡目のみ行われ、2巡目は行われませんでした。

2巡目は希望球団だけ参加し、指名順は参加した球団の中で1巡目の逆の順番で行われます。

指名できるのは、2巡目に参加した球団に限ります。

また、2巡目で欲しい選手が指名されていなくなった場合、いつでも棄権できます。

棄権した場合、その球団の選手は指名できません。

現役ドラフトは指名拒否できるの?

現役ドラフトでの指名された選手は移籍を拒否することはできません。

指名を拒否した場合、自由契約、場合によっては現役引退になることもあります。

現役ドラフトで指名された選手|一覧表

現役ドラフトで指名された選手

これまで現役ドラフトで指名された選手を年ごとにまとめました。

2022年

指名球団選手名ポジション前所属球団
巨人オコエ 瑠偉外野手楽天
ヤクルト成田 翔投手ロッテ
DeNA笠原 祥太郎投手中日
中日細川 成也外野手DeNA
阪神大竹 耕太郎投手ソフトバンク
広島戸根 千明投手巨人
日本ハム松岡 洸希投手西武
楽天正隨 優弥外野手広島
ロッテ大下 誠一郎内野手オリックス
西武陽川 尚将内野手阪神
オリックス渡邉 大樹外野手ヤクルト
ソフトバンク古川 侑利投手日本ハム

ソフトバンクから阪神に移籍した大竹投手は、2023年は12勝2敗と、阪神の38年ぶりの日本一に貢献しました。
また、2024年は多少成績を落とすも、2年連続の2桁勝利、自身初の規定投球回(143イニング以上の登板)を達成しました。

また、DeNAから中日に移籍した細川選手は、2023年・2024年と広いバンテリンドームを本拠地ながら20本以上のホームランを打ちました。2024年は全試合出場・そして、ベストナインを獲得しました。

2023年

指名球団選手名ポジション前所属球団
巨人馬場 皐輔投手阪神
ヤクルト北村 拓己内野手巨人
DeNA佐々木 千隼投手ロッテ
中日梅野 雄吾投手ヤクルト
阪神漆原 大晟投手オリックス
広島内間 拓馬投手楽天
日本ハム水谷 瞬外野手ソフトバンク
楽天櫻井 周斗投手DeNA
ロッテ愛斗外野手西武
西武中村 祐太投手広島
オリックス鈴木 博志投手中日
ソフトバンク長谷川 威展投手日本ハム

ソフトバンクから日本ハムに移籍した水谷選手は1軍初出場から交流戦MVP、オールスターゲーム出場と飛躍の1年となりました。

また、2023年の現役ドラフトでは、馬場投手、佐々木千隼投手、鈴木 博志投手とかつてのドラフト1位選手がドラフトで指名されました。

2024年

2024年の現役ドラフトでは初めて2巡目の指名がありました。

1巡目

指名球団選手名ポジション前所属球団
巨人田中 瑛斗投手日本ハム
ヤクルト矢崎 拓也投手広島
DeNA浜地 真澄投手阪神
中日伊藤 茉央投手楽天
阪神畠 世周投手巨人
広島山足 達也内野手オリックス
日本ハム吉田 賢吾捕手ソフトバンク
楽天柴田 大地投手ヤクルト
ロッテ石垣 雅海内野手中日
西武平沢 大河内野手ロッテ
オリックス本田 圭佑投手西武
ソフトバンク上茶谷 大河投手DeNA

2巡目

指名球団選手名ポジション前所属球団
広島鈴木 健矢投手日本ハム

現役ドラフト|よくある質問

現役ドラフト よくある質問

最後に現役ドラフトについてよくある質問をまとめました。

現役ドラフトはいつ行われるの?

2024年の現役ドラフトは12月9日(月)に行われます。

現役ドラフトの指名対象選手は?

現役ドラフトは支配下登録の選手で育成選手は含みません。

また、以下の選手は対象外です。

  • 外国人選手
  • 複数年契約選手
  • 来季年俸5,000万円以上の選手
    (1人は5,000万円以上1億円未満も可)
  • FA権を行使したことのある選手
  • FA資格選手
  • 2023年シーズン終了後にトレードで獲得した選手
  • 2024年シーズン終了後に育成から支配下になった選手

現役ドラフトで対象者リストに載った選手に伝えるの?

現役ドラフトの対象であるかどうかを伝えるのは球団次第となります。
選手によっては現役ドラフト終了後に移籍の事実を知ることもあります。

現役ドラフトで指名された選手は移籍を拒否できるの?

現役ドラフトでの指名された選手は移籍を拒否することはできません。

指名を拒否した場合、自由契約、場合によっては現役引退になることもあります。

現役ドラフトの対象者リストに載った選手が指名されなかった場合は?

現役ドラフトで指名されなかった場合、今いる球団に引き続き在籍することになります。

今回は、プロ野球現役ドラフトについて解説しました。

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