クライマックスシリーズの仕組みとルールを完全解説【2025年最新版】

プロ野球のクライマックスシリーズ（CS）って、なんとなく聞いたことはあるけど、「どんな仕組みで進むの？」「ルールって普通の試合と違うの？」と疑問に思う人も多いですよね。

実は、出場できるチームの条件や試合の形式、引き分けやアドバンテージの扱いなど、けっこう独特なルールがあるんです。

この記事では、2025年のクライマックスシリーズについて、試合の流れや勝ち上がりの条件、ルールのポイントをわかりやすく解説します。

よくある疑問や「下剋上」の実例も紹介しているので、初めての人も、詳しく知りたい人も、これを読めばスッキリ理解できます！

クライマックスシリーズとは

クライマックスシリーズ（略して「CS」）は、プロ野球の日本シリーズ出場チームを決めるためのプレーオフ制度です。セ・パ両リーグの上位3チームが出場し、短期決戦で日本シリーズの切符を争います。

もともとは2004年にパ・リーグが「プレーオフ」として導入し、2007年からはセ・リーグでも採用され、現在の「クライマックスシリーズ」という形になりました。

クライマックスシリーズの試合は、2位と3位のチームが対戦する「1stステージ」、その勝者がリーグ優勝チームと対戦する「ファイナルステージ」の順で行われます。

クライマックスシリーズの特徴と目的

クライマックスシリーズは、レギュラーシーズンで3位以内に入ったチームにも日本シリーズ進出のチャンスがあるため、シーズン終盤まで順位争いが白熱します。

リーグ優勝チームが必ず日本シリーズに出場できるわけではない点も特徴で、3位のチームでも勝ち上がれば日本シリーズ進出が可能です。

この仕組みにより、最後まで何が起こるかわからない緊張感が生まれ、ファンの関心や興行面の盛り上がりにもつながります。

2025年の開催日程

2025年のクライマックスシリーズは、以下の日程で行われる予定です。

1stステージでは各リーグの2位と3位が対戦し、その勝者がファイナルステージでリーグ優勝チームに挑みます。
※天候などによって日程が変更になる可能性があります。

試合はどこで行われる？開催球場のルール

クライマックスシリーズは、上位チームの本拠地で全試合開催されます。

ホーム開催のメリットとして、ファンの応援が多く後攻が取れること、さらに入場料や飲食・グッズ売上が本拠地球団に入ることがあります。

クライマックスシリーズのしくみ（ステージ別）

クライマックスシリーズは、まず2位・3位が激突する1stステージ、その勝者が1位と対戦するファイナルステージという2段階で行われます。
ここでは、それぞれのステージの試合方式や勝ち上がりの仕組みを解説します。

1stステージ｜3戦2勝制

1stステージは各リーグの2位チームと3位チームの対戦です。
全試合は2位チームの本拠地で行われ、先に2勝したチームがファイナルステージに進出します。
第2戦で決着がついた場合、第3戦は行われません。

1stステージの対戦カード

2025年の1stステージの対戦カードは以下のとおりです。

勝ち上がったDeNAと日本ハムは、ファイナルステージで各リーグの優勝チームに挑みます。

ファイナルステージ｜6戦4勝制

ファイナルステージは最大6試合で行われ、先に4勝したチームが日本シリーズ進出します。
いずれの試合もリーグ優勝チームの本拠地で行われます。

ファイナルステージは最短で第3戦、最長で第6戦まで行われ、決着がついた場合はそれ以降の試合は行われません。

1勝のアドバンテージ

リーグ優勝チームには1勝のアドバンテージが与えられます。
そのため、優勝チームは実質3勝すれば日本シリーズに進出します。

ファイナルステージの対戦カード

2025年のファイナルステージの対戦カードは以下のとおりです。

ファイナルステージの試合をテレビ・ネットで見る方法

ファイナルステージの試合は、地上波・BS・CS放送のほか、DAZNなどのネット配信でも視聴できます。

セ・パ両リーグのCS全試合は、ネット配信サービスの「DMM×DAZNホーダイ」でもライブ視聴可能です。

「どこで見られるの？」という方は、以下の記事でテレビ・ネット中継の詳細をチェックしてみてください。

クライマックスシリーズの主なルール

CSは短期決戦ならではの独自ルールが数多くあり、それが試合展開のスリルを生み出しています。
ここでは、ファンなら押さえておきたい主なルールや仕組みを解説します。

延長・引き分けの扱い

延長戦は、レギュラーシーズンと同じく12回まで行われます。

ただし、12回表の時点で引き分け以上で次のステージ進出が確定する場合は、12回裏は行いません。

たとえば、1勝1敗で迎えた1stステージ第3戦では、延長12回表で3位チームが勝ち越せなかった時点で、2位チームのファイナルステージ進出が決まるため、12回裏は行われません。

DH（指名打者）制の有無【セ・パで異なる】

DH(指名打者)制は、クライマックスシリーズでも、セ・リーグはDH制なしで投手が打席に立ち、パ・リーグは、DH制ありで行われます。

出場登録のルール

出場登録はレギュラーシーズン同様に試合の2時間前に行われます。出場登録できる選手は31名まで、ベンチ入りできる選手は26名までです。
これは、レギュラーシーズンと同じです。(2025年シーズン)

CSまで期間が空く場合は全選手を一度抹消するケースも

クライマックスシリーズ（CS）の出場登録は、通常はレギュラーシーズンから継続して行われます。

ただし、レギュラーシーズン最終戦からCS初戦までの間隔が10日以上空く場合、レギュラーシーズン終了日の翌日に一度すべての選手を登録抹消し、CS初戦当日にあらためて出場選手登録が行われます。

このルールは、出場登録枠の戦略的活用にも影響します。

予告先発のルール

クライマックスシリーズでもレギュラーシーズン同様に予告先発があります。

パ・リーグでは2006年以降、セ・リーグでは2018年以降クライマックスシリーズでの予告先発が採用されています。

翌日の予告先発が発表されるタイミングが、セ・リーグとパ・リーグで異なります。

パ・リーグの場合、翌日の予告先発が試合終了後となるので、当日の試合結果（内容）に応じて翌日の先発投手が変わることもあります。

勝敗が並んだときはどうなる？（勝ち抜け条件）

1stステージで1勝1敗1分になった場合や、ファイナルステージでリーグ優勝チームのアドバンテージを含めて3勝3敗1分になった場合など、勝敗が並んだときは上位チームが次のステージに進みます。

また、引き分けでも上位チームの進出が決まる場合は、12回表が終わった時点で同点なら、12回裏は行われません。

クライマックスシリーズの過去の傾向と「下剋上」事例

過去のクライマックスシリーズの結果を見ると、上位チームが優勝する傾向が強い一方で、まれに下位チームが勝ち上がるケースもあります。
次に、具体的なデータと事例をもとに、どのような状況で「下剋上」が起きやすいかを解説します。

過去に日本シリーズへ進出した下位チーム

2007年にクライマックスシリーズが始まって以来、リーグ優勝チームではない下位チームが日本シリーズに進出した例があります。

セ・リーグ

• 2007年：中日ドラゴンズ(リーグ優勝：巨人)
• 2017年：横浜DeNAベイスターズ（リーグ優勝：広島)
• 2024年：横浜DeNAベイスターズ(リーグ優勝：巨人)

パ・リーグ

• 2010年：千葉ロッテマリーンズ(リーグ優勝：ソフトバンク)
• 2018年：福岡ソフトバンクホークス(リーグ優勝：西武)
• 2019年：福岡ソフトバンクホークス(リーグ優勝：西武)

いずれも下位チームによる「下剋上」のケースで、短期決戦ならではのドラマが生まれました。
特に1stステージで勢いに乗ったチームが、ファイナルステージでも勝ち上がる例が多く、CSの魅力を象徴しています。

1stステージの勝ち上がり成功率｜2位vs3位の比較

過去10年間のクライマックスシリーズでの1stステージでの2位vs3位の比較は以下の通りです。
(いずれも2024年終了時点)

2020年は新型コロナウイルスの影響で、1stステージは開催されませんでした。

セ・リーグ

過去10年間では、2位のチームが2回、3位のチームが7回ファイナルステージへ進出しています。

年	2位	結果 （2位チーム）	3位
2015	巨人	2勝1敗	阪神
2016	巨人	1勝2敗	DeNA
2017	阪神	1勝2敗	DeNA
2018	ヤクルト	2敗	巨人
2019	DeNA	1勝2敗	阪神
2020		中止
2021	阪神	2敗	巨人
2022	DeNA	1勝2敗	阪神
2023	広島	2勝	DeNA
2024	阪神	2敗	DeNA

パ・リーグ

過去10年間では、2位のチームが7回、3位のチームが2回ファイナルステージへ進出しています。

年	2位	結果 (2位チーム)	3位
2015	日本ハム	1勝2敗	ロッテ
2016	ソフトバンク	2勝	ロッテ
2017	西武	1勝2敗	楽天
2018	ソフトバンク	2勝1敗	日本ハム
2019	ソフトバンク	2勝1敗	楽天
2020		中止
2021	ロッテ	1勝1分	楽天
2022	ソフトバンク	2勝	西武
2023	ロッテ	2-1	ソフトバンク
2024	日本ハム	2-1	ロッテ

日本シリーズ進出率の比較｜リーグ優勝 vs 下位チーム

過去10年間のクライマックスシリーズでのファイナルステージでのリーグ優勝vs下位チームの比較は以下の通りです。
(いずれも2024年終了時点)

2020年は、セ・リーグは実施されず、パ・リーグは、4戦3勝制で行われました。

セ・リーグ

過去10年間では、リーグ優勝チームが7回、下位チームが2回日本シリーズへ進出しています。

年	優勝チーム	結果 (優勝チーム)	下位チーム
2015	ヤクルト	4勝1敗	巨人
2016	広島	4勝1敗	DeNA
2017	広島	2勝4敗	DeNA
2018	広島	4勝	巨人
2019	巨人	4勝1敗	阪神
2020		中止
2021	ヤクルト	3勝1分	巨人
2022	ヤクルト	4勝	阪神
2023	阪神	4勝	広島
2024	巨人	3勝4敗	DeNA

パ・リーグ

過去10年間では、リーグ優勝チームが8回、下位チームが2回日本シリーズへ進出しています。

年	優勝チーム	結果 (優勝チーム)	下位チーム
2015	ソフトバンク	4勝	ロッテ
2016	日本ハム	4勝2敗	ソフトバンク
2017	ソフトバンク	4勝2敗	楽天
2018	西武	2勝4敗	ソフトバンク
2019	西武	1勝4敗	ソフトバンク
2020	ソフトバンク	3勝	ロッテ
2021	オリックス	3勝1分	ロッテ
2022	オリックス	4勝1敗	ソフトバンク
2023	オリックス	4勝1敗	ロッテ
2024	ソフトバンク	4勝	日本ハム

ファイナルステージでは、下位チームが日本シリーズに進出するいわゆる下剋上は、過去10年間でセ・パどちらのリーグとも２回あります。

クライマックスシリーズのしくみ・ルール｜よくある質問

最後にクライマックスシリーズ（CS）のしくみ・ルールでよくある質問をまとめました。

今回は2025年のクライマックスシリーズ(CS)の仕組み・ルールをまとめて紹介しました。

クライマックスシリーズもぜひ楽しんでいきましょう。

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